第78回カンヌ国際映画祭コンペティション部門正式出品、ウェス・アンダーソン監督最新作『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』より、本予告とポスタービジュアルが解禁された。
物語は、ベニチオ・デル・トロ演じるヨーロッパの富豪、ザ・ザ・コルダが疎遠となっていた娘で修道女のリーズル(ミア・スレアプレトン)を後継人に任命したところから始まる。画策していたビジネスの危機的状況を打開すべくヨーロッパを旅する間に様々な事件(特にザ・ザ・コルダ自身の暗殺計画も含む)に巻き込まれていく、というクライム・ファミリー・コメディ。
本予告では、ヨーロッパ屈指の富豪、ザ・ザ・コルダが様々なシーンで命を狙われ、絶体絶命の危機に何度もさらされながらもなんとか生き延びる様子が描かれる。命の危機を感じたザ・ザは、全財産をかけたフェニキア全土の開発計画「フェニキア計画」を実現させるため、疎遠だった修道女の娘、リーズル(ミア・スレアプレトン)を後継者に指名、家庭教師のビョルン(マイケル・セラ)も連れた3人でフェニキア全土を横断する資金集めの旅に出る。ザ・ザの失脚や暗殺を狙う敵たちがあふれかえるなかでの旅路は実にスリリング。
■『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』予告編
ザ・ザ一行がめぐる出資者として、鉄道王リーランドにトム・ハンクス、ザ・ザの“はとこ”ヒルダをスカーレット・ヨハンソン、ほか、ウェス・アンダーソン作品には欠かせない、ブライアン・クランストン、マチュー・アマルリック、ジェフリー・ライトという豪華ハリウッド俳優陣が登場。ユーモアと奥深さをあたえる“くせ者出資者たち”とザ・ザの喧々諤々な交渉シーンにも注目。ウェス・アンダーソンらしい早口の舌戦にクスッと笑えること間違いなしだ。
物語のカギを握るのは、ベネディクト・カンバーバッチ演じるザ・ザの異母兄弟ヌバルおじさん。ザ・ザとヌバルおじさんの決死のバトルシーンもチラ見せ。身内にまでも命を狙われる状況に「こんなに嫌われてるの?」とつぶやくザ・ザは、気の毒だけどどこかユーモラス。ウェス・アンダーソン流のゆかいで愛おしいクライム・ファミリー・コメディが幕をあける。
終盤には、リーズルがザ・ザを気遣うように手を添えるシーンも登場。長い旅の途中で変わってゆく父娘の関係が垣間見える。ふたりが見つけた旅の終着点とは─? 「『グランド・ブダペスト・ホテル』以来のウェス・アンダーソン最高傑作」(Silver Screen Xpress)と高評価を受ける本作、ウェス・アンダーソンファンはもちろん、はじめてウェス・アンダーソンに触れる方にも満足いただける一作となっている。

さらに、日本版ポスタービジュアルもあわせて解禁。「資金と父娘の“ギャップ”、ただいま修復中。」というコピーが表す通り、崩壊寸前のフェニキア計画と冷え切った父娘関係、どちらも修復することはできるのか?
9月19日(金)TOHOシネマズ シャンテ、渋谷ホワイトシネクイント他 全国ロードショー